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　　　世紀の一戦！！

ＭＧＳ−愛宕中野球部、親善野球大会

　　　ＬＥＴ’Ｓ　ＰＬＡＹ　ＢＡＳＥＢＡＬＬ！

ＮＯＶ．１，１９９８　；　ａｔ　ＭＹＣＯＭ

　涌井大輔会員が顧問を務める茨城県北相馬郡守谷町立愛宕中学校野球部と、ＭＧＳとの親善野球大会＆タッチフット大会が、１１月１日(日）＜前川製作所・特設野球場＞にて行われた。昼食を挟んで前半戦が＜野球＞、後半戦は＜タッチフット＞で覇を競う文字通り＜世紀の一戦！＞である。試合前、涌井監督は「生徒たちは本当に楽しみにしてるんですよ。単なる部活では味わえない中学生活のよい思い出を作ってやりたい」と抱負を述べていたが、社会体育の一環として、MGSも大いに楽しめた企画だったといえよう。

　午前１０時、総勢３０人を越える愛宕中学校野球部の生徒たちが、顧問の涌井、田月先生に引率され自転車を連ねてグランドにやってきた。１〜２年生はさっそく広大な芝生グランドで元気よくランニングをはじめた。すでに引退した３年生は、今日はＭＧＳの一員として加わる。愛宕中野球部は、渡会チームと遠藤チームの２チーム体制で部が運営されている。上手な者も下手な子も全員が野球のゲームに出場できるようにと、涌井監督がラグビーから学んだ運営手法を中学校の部活に生かしているのだ。素晴らしいことだ。

　対するＭＧＳは、元野球部でやる気満々のメンバーから、「野球なんかやったことねえよ」というメンバーまで、これまた日頃のＭＧＳのチンタラ・ムードはどこへやら、いやあ、皆さん大人の雰囲気で、子供たちを楽しませてやろうと阿部監督の下、ピリリと締まったいいムード。試合前のノックで、中学生を圧倒しようと試みたものの、いささか暴投などがあってやじられる！　でも、何とか試合になりそう。

　午前１１時、愛宕中学校野球部副将・遠藤孝クンの＜選手宣誓＞でプレーボール。４回戦×２試合の熱戦の火蓋は切って落とされた。試合をしないチームのメンバーが審判その他を担当。さっそく２チーム体制の素晴らしさを見せつけた。結果はご覧のとおりである。ＭＧＳは、即戦力の３年生５人に大いに助けられた。今日のメンバーは、９月の夏合宿に来てくれた入江君、それに金田一君、斎藤君、エースの青山君、そして、特別参加のバスケット部の豊島君。豊島君は野球よりもタッチフットを楽しみにしてきたそうだ。ＭＧＳは特注の野球帽に３ｒｄジャージ（市松模様）のいでたち。なかなか決まっています。
　
　今日の野球大会で特に印象に残ったことは、生徒の中でも遠藤クンのように自信たっぷり堂々とやるタイプがいるかと思うと、何かおどおどしながら自信なさそうにやっているタイプの生徒もいたこと。野球は好きなんだけども、自分に自信がないというか、人と比べて下手くそなことをコンプレックスと感じているのか、どういう理由かは分からないが（涌井センセならお見通しのことだろうが）、そんな子供の存在に何かほっとしたものを感じた。こういう子って、好きだなあ。僕好みというか、まるで、自分の中学生時代を見るような思いがした。僕は、不器用な人間なので（スポーツは特に）、出来ない子、上手くやれない子、他人からへたくそと言われたときにムッとするどころか思わず笑ってしまうような子、そんな人間が好きだなあ。
　３０人からの子供がいると、色々なタイプがいて、３０人３０通りである。見ていて、これからの人生スイスイとは渡っては行けないかもしれないけれども、みんな人間的に素晴らしい子供ばかりである。そんな子供たちと毎日接していられる涌井センセは幸せもんだよ。それが、野球大会の印象であった。　　　　　　　　　　　　　（ＨＩＲＡＮＯ記）

＜第１試合＞

１１：００分プレーボール 　

＜ポジション＞
１鈴木崇（→３回/有沢）、２有沢（→３回/渡辺）、３阿部、４大久保、５金田一、６清水（→３回/鈴木）、７入江、８青山、９斉藤

＜打席＞
（１回）斉藤、青山、入江
（２回）阿部、金田一、鈴木
（３回）大久保、清水、有沢
（４回）豊島、佐々木（Ｈ）、梅村、佐竹

＜第２試合＞

１２：３０分プレーボール

＜ポジション＞
１有沢（→２回/青山→５回/涌井）、２渡辺（→２回/入江）、３前田（→３回/高井）、４豊島、５鈴木（→２回/有沢→４回/阿部）、６入江（→２回/金田一→３回/鈴木→４回/有沢）、７佐々木（→２回/清水→３回/佐竹）、８佐竹（→２回/斉藤）、９高井（→２回/梅村）

＜打席＞
（１回）前田、高井（Ｈ）、渡辺（Ｈ）、斉藤、青山、入江、阿部
（２回）金田一、鈴木、大久保
（３回）清水（Ｈ）、有沢（Ｈ）、豊島、佐々木
（４回）梅村、佐竹、前田

　ＭＧＳ−渡会チーム、遠藤チームの２試合が終わった。さあ、お昼である。今回は、シャケ弁６０個に鉄板焼きが用意してある。みんなよく食べること、食べること。中学生の食欲はパワフルだ。弁当を食べ終わった生徒たちは、鉄板に群がる。棒付きフランクフルトに焼きうどん、焼きそば、余るだろうとの予想は見事に外れた。前夜、涙をこぼしながら大量に切ったタマネギも直ぐになくなってしまった。デザートのプリンも含め、喜んで食べてもらえたことだろう。
　野球の後半戦が始まった頃から炭火を起こしてくれたのが、新井（ARARA）さん。なかなか着火しない炭火をアウトドアーが得意なＡＲＡＲＡさんが枯れ枝などを集めて着火させ、お守りをしてくれた。「涌井センセ、いつ彼女連れてくるの？」弁当を食べながら、遠藤クンが突然大きな声で質問した。「目の前にいるじゃないか。」と涌井センセ。＜イヨオーー＞と生徒たちから一斉に奇声が上がる。この手の話題、今も昔も中学生は好きだ。
　鉄板係には困らなかった。ＭＧＳのメンバーが交替で手を出す。中学生へうどんやソバをついで回る。みんなよき兄貴分である。それにもまして、あとかたずけをばっちりやってくれたＭＧＳのメンバーに感謝、感謝！　みんなで手際よくやると直ぐに終わる。今日のグランド外での＜コンビネーション・プレー＞は上々である。
　

　昼食後は、予定通り＜タッチフット大会＞に移行。今度はＭＧＳの出番である。が、野球部の面々もどうしてどうして。大会数日前、涌井君からＭＧＳメンバーへ次のようなメールが来ていた。
＜今日の放課後の練習で、彼らは初めてラグビーボールを手にしました。野球部にも、にわかにラグビー気運が高まってきたようです。パスの練習から、キックダッシュ、そしてタッチフットのルール説明までをしたのですが、なかなかどうして、やはり指導者の腕がいいのか、すぐにパスなどはできるようになりました。また、タッチフットにも大変興味を示し、これから毎日昼休みはラグビーをすることに決まりました。彼らも新しいスポーツを覚えることで、とても楽しそうにはしゃいでいました。最初はイヤがるかと思ったのですが、どうやら動機付けは成功した感じです。あとは１日にＭＧＳの方々にラグビーの楽しさを手取り足取り教えていただけたら幸いです。ラグビー人口を増やすためにも、どうかよろしくお願いいたします＞と。
　ＭＧＳのメンバーが２人ずつ入ったチームを５チーム編成し、総当たりで対戦することになった。途中日没で、１チーム２試合に短縮されたが、子供たちは歓声を上げてタッチフットに興じていた。バスケット部の豊島君は、さすが素晴らしいステップと走りを見せてくれた。

＜タッチフット大会成績＞

　最後に、簡単な閉会式を行った。タッチフットに使ったカラーボール（タグラグビー用）５個を愛宕中野球部に寄贈。冬場のトレーニングに、昼休みのレクレーションに、大いに活用してもらえればさいわいである。また、愛宕中野球部に＜ＭＧＳペナント＞も贈呈。ラグビーの仲間にもなかなか送ったことのないペナントだが、２１世紀に大人になる彼らに期待を込めて特注品を作った。＜ＯＮＥ　ＦＯＲ　ＡＬＬ・・・＞の神髄を、ぜひ野球でも発揮してもらいたいものだ。そういうスポーツの心を大切に育ててあげたい。愛宕の子供たちはみんなお行儀がいい。それは、バットやグラブの扱いを見ていると解る。きちんと躾がなされている。涌井君の指導者としての資質をうかがわせる。みんないいものを持っている。それを伸ばしてやれば、きっと素晴らしいスポーツを愛する大人になってゆくことだろう。彼らにとってＭＧＳとの出会いは、まさに＜一期一会＞であったが、中学時代の楽しい思い出となってくれれば主催者として本望である。最後に記念撮影をしてお開きとなった。
　中学生相手に最初は戸惑いもあったかもしれないが、ＭＧＳのメンバーの皆さん大いに楽しめたことと思う。自分が楽しいと感ずれば、他人を楽しませることが出来る。それを実感できた企画だったといえよう。これを今後のクラブライフに生かして行こう。＜もてなしの心＞を発揮したＭＧＳのメンバーに敬意を表したい。

　最後に、グランドを拝借させて頂いた前川製作所の小浜さんにお礼を述べたい。ご夫妻で観戦にお越しくださった。ありがとうございました。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　(ＨＩＲＡＮＯ記）

　　　         ＜ＭＧＳから愛宕中野球部に贈呈したペナント＞

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