今年の「真田洋太郎賞」が、日本協会専務理事の真下昇さんへ贈られることになりました。真下さんは、長年クラブチームの発展と育成に理解を示し、協会の専務理事として日本のラグビー界に「クラブ」というものの存在を社会的に大きくアピールすることに尽力されました。クラブチームの日本選手権への出場権の確保や、学生クラブの地区対抗への出場権確保などは、専務理事としての決断がなければ実現しなかった施策です。ことし、日本選手権は昨年の２２枠から８枠へと大きく縮小されましたが、そのような逆風の中で、クラブの出場権が独立して確保された意義は計り知れないものがあります。それだけ、クラブに求めらる責任の重さが痛感されます。授賞式は以下の通りで行なわれます。クラブやレフリーの関係者だけでなく、多くの縁のある方々でお祝いしたいと思います。当日は、本年度の各種クラブ大会の納会、クラブ、レフリー、関係者の忘年会などを兼ねて実施したいと思います。みなさん、お誘いあわせの上、お越しください。

＜真田洋太郎賞・記念パーテイ＞

（期日）１２月１０日（金）
（時間）午後６時〜
（会場）ジャパンクラブ＊予定

＜真田杯・記念試合＞

（期日）１２月１１日（土）
（会場）三井浜田山Ｇ
　・１０人制大会（６チーム参加予定）
　・協会役員＆レフリーチーム＜対＞早大ＧＷＯＢクラブ

　＊誰でも出場できます。浜田山でラグビーが出来るのはこれが最後です。

＜真下昇氏のプロフィール＞

　群馬県の高崎高校から、東京教育大学出身。卒業後は、エリスクラブでプレーをし、主将を務める。ポジションはスタンドオフ。ハーフが変なパスを投げると、取らなかったという我がまま!?ＳＯ。一方で、レフリーとしても活躍し、日本を代表するトップレフリーとして、日本選手権はじめ数々のビッグゲームの笛を吹いた。トップレフリー引退後は協会理事として活躍。２００２年からは日本協会の専務理事として日本のラグビー界の牽引に当たっている。全国クラブ大会発足にあたっては、前年にいったん笛を置いていた立場ながら、真田さん他ほかクラブ関係者からの熱心な要請を受け入れて、猛烈な再トレーニングを開始し、決勝戦の笛を吹いた逸話がある。

＊第１回全国クラブ大会（１９９３年）決勝戦（熊谷）　イワサキクラブ　２４−１０　千里馬クラブ

＜真田洋太郎賞とは・・・＞

　長年クラブチームの育成と普及、クラブのレフリー発掘・養成に尽力された故・真田洋太郎氏を顕彰する趣旨で制定された。その年のクラブラグビー界で活躍したチーム、個人、団体、レフリーが対象。真田洋太郎賞制定委員会が選定に当たる。クラブチームを発信基地として、ラグビー界を顕彰するというという日本で唯一のユニークな賞である。真田さん逝去後、真田家から寄付された基金を元に運営されている。クラブ委員会と、早稲田大学ＧＷＯＢ会、ベースボールマガジン社との共催。

　真田さんは、早大学院から早稲田大学政経学部卒。学生時代は早大ＧＷの名ウイングとして活躍する一方、卒業後はエーコンクラブに所属。その後、協会のクラブ委員長、レフリー委員長などを歴任。クラブからのレフリー育成に精魂を傾けた。真下さんとは同じレフリーとして、また協会役員として、よき盟友であった。しかし、２０００年３月、こころざし半ばで病に倒れた。

　真田洋太郎氏、追悼文　（ＭＧＳホームページの追悼文／２０００．３）

＜これまでの受賞者＞

・第１回＝谷口　弘氏
（クラブチームからＡ２級レフリーとなり、各種クラブ大会のレフリー、新人レフリーの育成、クラブレフリーの研修会などで活躍している）

・第２回＝小川国夫氏
（胃の全摘手術を受けるも、再びグランドに立って笛を吹きたいという執念でガンを克服。レフリーとしてみごとに生還した）

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